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蛍光ランプの製造が禁止に 2027年末までに

LED照明器具に交換

LED照明が主流になって、早何年でしょうか。遠い昔ではなかったと思います。すっかり蛍光灯の時代は終わってしまいましたが、2027年に製造中止となると、いよいよLED照明に変えていかなければと考える事業所も多いのではないでしょうか。これまでも、国や市がたびたび補助金を出して、かなりLED化が進んできましたが、もうあと一歩といったところでしょうか。3年はあっという間です。LED化がまだであれば、早めに変えておいた方がいいと思います。

LEDに交換するのであれば、電球だけではなく丸ごと交換する方が良いですが、コストを抑えたいのであれば電球型のLEDがあるので、それを選択するのもありです。ただ、どちらにせよ有資格者による電気工事が必要です。蛍光灯の電球をそのまま電球型LEDに変えるだけでOKという製品がありますが、おススメしません。国内メーカーや、海外主力メーカーなどは、そういう製品を作っておらず、かなり怪しいメーカーのものをつけることになるからです。

LEDは特にデメリットといったものが無く、蛍光灯に比べたら非常に良いものです。私が学生の頃には、実はLED照明は実用化できるが、普通の電球が売れなくなるので、メーカーが出さないんだみたいな都市伝説めいたことを噂していたものです。まあ、本当かうそか分かりませんが、少なくとも今ではちゃんとLED照明は実用化されています。似たような都市伝説で、ソニータイマーなんてのもありましたね。丸い電球はともかく、直管型蛍光灯は、衝撃に弱いという欠点があります。割れるとガラスが飛び散って危険です。何度か学校の教室で、クラスメイトが電球を割ってしまうという事件があり、後片付けが大変だったのを思い出します。また、ごみ出しの時にいたずらで電球を割られるということもありました。

私も普通なら、LEDのデメリットについてちゃんと書くところなのですが、蛍光灯と比べたLEDのデメリットというのは、本当に無いんじゃないかなとおもいます。しいて言うなら、施工性の悪さといったところでしょうか。それも物によるので、LEDに一般化されたデメリットかといわれると、そうでもないような気がします。

とはいえLEDが万能というわけではありません。よく誤解されているのが、虫が寄ってこないというものです。LEDにも虫は寄ってきます。蛍光灯に比べて寄って来にくいのかというと、体感ではそんなこともないです。結局彼らは光に集まってきますから、夜はそんなに関係ないきがしますね。それから、LED照明にも寿命はあります。製品によって当たり外れがあるなというのが、電気工事業者としての感想です。物によっては数年で点かなくなることもあります。特にアイ〇スオーヤマのセンサー付き電球は、初期のころはよく壊れていたような印象です。ホームセンターなどで売っている、大手メーカーのものではない、廉価な器具も、長持ちしにくいように感じます。

ところでどうして生産終了するのでしょうか。理由は水銀が入っているからです。水銀は有害な重金属であり、廃棄された際に環境中に漏出すると、土壌や水質汚染を引き起こす可能性があります。水銀汚染は生態系や人間の健康に悪影響を与えるため、世界的に水銀の使用を削減する動きが強まっています。

これに関連して、日本は「水銀に関する水俣条約(Minamata Convention on Mercury)」に署名しています。これはいわずもがな熊本県水俣市で発生した水俣病を受けて制定されています。水俣病は、1950年代から1970年代にかけて熊本県水俣市で発生した工業廃水による水銀中毒の事例で、これにより多くの人々が深刻な神経障害や死亡に至りました。これに関しては本当に悲惨な事件だったなとおもいます。この歴史的な事件を背景に、日本が積極的にこの条約の制定に関わり、その名前が「水俣条約」となっています。日本でも、この条約に基づき、産業や製品における水銀の使用が厳しく制限され、蛍光ランプの製造禁止もその一環として実施されているわけです。

とはいえ、水銀が入っているから、直ちに交換しないと危険だと煽る気はありません。一本誤って割ってしまったからといって人体に害があるようなものでもないです。ただ、廃電球の処分については今後一層厳しくなっていくでしょう。具体的には、廃電球の取扱の厳格化(帳簿等で管理が義務付けられるとか)や、処分費の値上がりが考えられます。やはり早目の交換が望ましいことには変わりありません。

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