無料点検なのに高額請求!?被害が拡大しています
「近所で工事をしていて…ついでに無料で点検しますよ」
一見、親切に思えるこの言葉。実は今、この“無料点検”をきっかけに、高額な電気工事を強引に契約させられるというトラブルが全国で多発しています。
この記事では、悪質業者の典型的な手口や、その見分け方、そして被害に遭わないための具体的な対策をお伝えします。
典型的な手口:こうしてだまされる
悪質な電気業者が使う手口は、非常に巧妙で、特に高齢者の一人暮らしを狙うケースが目立ちます。以下のような流れで被害が発生します:
1. 飛び込み訪問で「無料点検」を提案
「近所で電気工事中で、ついでに点検しています」と話しかけ、無料で点検を行うと申し出ます。
2. 点検後に不安を煽る
わずかな老朽化やホコリを見つけて、「このままだと火災になる」「感電の危険がある」と言い、不安を強調します。
3. その場で契約を迫る
「今日中に工事しないと危険」「今なら特別価格」といった言葉で焦らせ、高額な契約書にサインさせようとします。
4. クーリングオフを妨害
「工事が始まったらキャンセルできない」「書類は後で渡す」といった形で、クーリングオフの機会を奪います。
悪質業者の見分け方
こうした被害を防ぐためには、事前の知識と冷静な対応がカギです。以下のポイントをチェックしましょう:
■ 名刺や業者情報を必ず確認
正規の業者であれば、電気工事業の登録票や、建設業許可番号を提示できます。情報があいまいな場合は要注意です。
■ 点検・見積書を紙で受け取る
「今決めないとダメ」「口頭で説明した」と言われたら要警戒。書面で詳細をもらうことで、冷静に判断できます。
■ 即決はNG。家族や知人に相談を
焦らせて契約させるのは典型的な手口。少しでも不安があれば、必ず誰かに相談しましょう。
■ クーリングオフが可能か必ず確認
訪問販売による契約は、法律で8日以内のクーリングオフが可能です。契約書にその旨の記載があるか確認しましょう。
実際にあった被害事例
消費者庁や各地の消費生活センターには、以下のような相談が寄せられています。
- 「無料点検で電気配線の劣化を指摘され、15万円の請求をされた」
- 「断ったのにしつこく居座られ、怖くなって契約してしまった」
- 「工事内容が不明瞭なまま、高額なブレーカー交換をされた」
いずれも共通するのは、“突然の訪問”と“その場での即決”です。
まとめ:悪質業者から身を守るために
「無料点検」自体が悪いわけではありませんが、知らない家にいきなり訪問してきて「無料点検」は明らかに何かおかしいですしかし、訪問業者の中には、法律すれすれ、あるいは違法な営業を行う業者も少なくありません。
被害を防ぐには「慌てない」「書面で確認する」「誰かに相談する」ことが何より重要です。
少しでも不安を感じたときは、地元で実績のある電気工事会社に相談しましょう。