テレビのブースターとは?どんな機能があるの?
「ブースター」とは、テレビ放送の電波を増幅するための機器で、正式には「電波増幅器」とも呼ばれます。僕が普段施工するのは、一般的な住宅などなので、使う種類は限られていますが、本当に多くの種類があります。普段使うものは43dBが多いですが、強く増幅すればよいというものでもないので、はまると大変です(はまるとは業界用語で原因不明または分かっていても複雑な要素があって、思うように作業が進まなくなることです)。ブースターなしで映るような良好な電波状況であれば、ない方がいいです。
地上デジタル放送(地デジ)やBS・CS放送の電波は、アンテナで受信されテレビに送られますが、電波が弱いと映像が乱れたり、映らなくなることがあります。
このときブースターを使うことで、電波を強くして安定した信号をテレビに届けることができます。ブースターは主に増幅部と電源部の2つの部分に分かれていて、それぞれを別々の場所に設置することもできます。増幅部はアンテナに近いほど高品質な電波を増幅できるのですが、アンテナの近くには電源(100V)がない場合が多いので、電源部だけ室内のテレビの近くに置いたりするのです。
ブースターの主な機能
- 電波の増幅:受信した電波を強くし、映像や音声の乱れを防ぎます。
- 信号の劣化を補正:長いケーブルや分配による信号の弱まりを補います。
- 複数台のテレビでも安定受信:各テレビで同じように映像が安定するようにします。
ブースターの故障が引き起こすトラブル
- テレビが映らない:信号が増幅されず、テレビに届かなくなります。家中のテレビが映らなくなったり、急に映らなくなったときはだいたいブースターのコンセントが抜けています。ブースターは室内にあることも多いので、気づかずにコンセントを抜いてしまうことがあるのです。増幅部と電源部に分かれているセパレートタイプは特にそういうことが起こりやすいです。
- 映像が乱れる:ノイズやブロックノイズが発生する。これはあんまりありませんが、起こり得ることではあります。普通はブースターが故障すると完全に映らなくなりますが、増幅機能に故障が起こるとこういうこともありえます。
- 特定のチャンネルのみ映らない:BS/CS用ブースターの故障など。地上波と衛星では系統が違うので、それぞれブースターを設けている場合は片方だけ映らなくなることもあります。
- ブースター本体の異常:過熱や焦げ臭い匂いがする。
故障時の対処法
- ブースターの電源が入っているか確認する
- ケーブルの接続が緩んでいないかチェックする
- 他のテレビでも同様の症状が出るか確認する
- 専門の業者に相談する
テレビの映像が突然映らなくなったら、ブースターの故障が原因である可能性が考えられます。
上記の情報を参考に、適切な対処を行ってください。