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注意喚起:詐欺・悪質商法対策

電気工事業者から見た「こんな工事には気をつけて」~実例に学ぶトラブル防止術〜

注意喚起:詐欺・悪質商法対策

はじめに

「ブレーカーの調子が悪い」「コンセントを増やしたい」といった日常の困りごとに電気工事を依頼した結果、高額な請求や思わぬトラブルに巻き込まれたという話は少なくありません。全国の消費生活センターには、こうした相談が後を絶たないのが現状です。

この記事では、電気工事業界の視点から、実際にあったトラブル事例や信頼できる業者の見分け方、泣き寝入りしないための対策をわかりやすくご紹介します。

消費生活センターとは?

消費生活センターは、全国の自治体に設置されている消費者相談窓口です。訪問販売や電話勧誘による契約トラブル、商品の不良や詐欺被害などに対し、専門の相談員が中立的な立場でアドバイスや業者との仲介を行います。

「188(いやや)」に電話をかければ、最寄りのセンターに自動で接続され、誰でも無料で相談できます。困った時の心強い味方です。

実際にあった電気工事トラブル事例

  1. 無料点検と言われて分電盤交換を契約 80代女性宅を訪れた業者が「点検が必要」と説明し、「火災の恐れがある」と不安をあおって15万円の交換契約に。出典:国民生活センター
  2. 「ブレーカー修理2千円~」広告から20万円の請求 ネット広告を見て依頼した業者に「すぐに交換しないと危険」と言われ、20万円の工事費を支払った。出典:生活センター注意喚起
  3. 漏電修理で40万円請求 「漏電修理4千円~」の広告を見て依頼したところ、40万円を請求される結果に。出典:羽生市報
  4. 電話勧誘からの高額分電盤交換 電話での勧誘から訪問に至り、15万円の分電盤交換を契約させられた。出典:中央区サイト
  5. 安全点検と称した強引な訪問勧誘 「安全点検です」と訪問してきた業者が居座り、契約を迫るケースも。出典:国民生活センター

泣き寝入りしないための5つの対策

  1. 見積書と契約書を必ず書面で確認
    口頭の説明だけでは不十分。書面で詳細を確認し、内容に納得したうえで契約を。
  2. その場で即決せず、一度冷静に検討
    「今だけ」「今日中に」と言われても焦らず、家族や知人に相談するのが賢明です。
  3. クーリングオフ制度を活用する
    訪問販売や電話勧誘の契約は、書面交付から8日以内であれば無条件で解除可能です。
  4. 登録業者であるかを確認する
    都道府県の電気工事業者登録名簿で、正規の登録業者かどうかを確認しましょう。
  5. 地元での信頼と実績がある業者を選ぶ
    実績が豊富で地域に根ざした業者は、対応も丁寧でトラブル時の対応も早い傾向があります。

信頼できる電気工事業者の見分け方

  • 電気工事士の国家資格を持ったスタッフが在籍しているか
    法律で定められた電気工事士資格がなければ、住宅などの工事を行うことはできません。資格保有者の有無は必ず確認しましょう。
  • 施工実績や口コミが確認できるか
    施工事例やレビューは、信頼できるかどうかの大切な指標です。評価の内容もチェックしましょう。
  • 工事後のアフターフォロー体制が整っているか
    保証期間や点検サービスなど、事後対応が明記されている業者を選びましょう。
  • 都道府県に正式に登録されているか
    登録の有無は公式ウェブサイトで確認可能。未登録業者には注意が必要です。
  • 会社情報(住所・連絡先・担当者名など)が明示されているか
    住所・電話番号・担当者などの情報が明確であることも安心材料のひとつです。

困ったときの相談先

  • 消費者ホットライン:188(いやや)
  • 国民生活センター:https://www.kokusen.go.jp/
  • 警察相談ダイヤル:#9110

高い見積もり=悪質とは限らない

電気工事の費用が思ったより高く感じることもありますが、それが不当とは限りません。以下のような理由で適正な金額がかかっていることがあります。

  • 材料費や人件費の上昇
  • 安全基準に適合するための工程が増えている
  • 築年数の古い建物では施工が複雑になる場合がある
  • 保証やアフターサービスが料金に含まれている

大切なのは、業者がその金額になる理由を丁寧に説明してくれること。疑問点は遠慮せずに確認しましょう。

まとめ

電気工事は生活を安全に保つうえで欠かせない作業です。その一方で、専門性の高さにつけこむ悪質な業者の存在にも注意が必要です。

正しい情報を持ち、冷静に業者を見極めることで、不要なトラブルを防ぐことができます。信頼できる業者と納得のいく契約を結ぶことが、安全・安心な暮らしへの第一歩です。

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