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「AIでもなくならない仕事」って本当?「かっこよさ」で伝えなくてもいい——電気工事の現場から思うこと

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■ よくある業界アピールへの違和感

最近、電気工事業界や建設業界をPRするイベントや広告を見ているときに、「かっこいい仕事です」「未来のある職業です」といったフレーズを目にしました。特に若い人たちに向けて、業界の魅力を伝えようという意図はよく分かりますし、その取り組み自体を否定するつもりはありません。

ただ、個人的に、その「かっこいい」という言葉に少し違和感を覚えました。

もちろん、人それぞれ感じ方は違いますが、自分自身が電気工事の仕事をしていて感じているのは、「これは果たして、そんなに“かっこよく”見せるような仕事だろうか?」という疑問です。

■ 「かっこいい」ってどういうことなんだろう

「かっこいい仕事です」というフレーズのどこに違和感を感じたのか。この業界PRがどんなイメージを伝えようとしているのかというのは、想像になってしまいますが、そもそも、「かっこいい」という言葉でイメージされるのは、スマートだったり、華やかだったり、目立つ存在だったりすることだと思います。

でも、現場で働く実感としては、そういう表面的な印象とは違った部分に、やりがいや魅力があるように思います。実際にそう見える瞬間もあるかもしれません。でも、自分が感じている「かっこよさ」は、もっと別のところにある気がしています。

電気工事の仕事って、見た目が派手なわけじゃないし、毎日が汗だくですし、泥くさい部分も多いです。特に何かに注目されるような場面もそんなにありません。

それでも、やっているうちに「こういうところが面白いな」と思うときがあります。

たとえば、誰かに頼られて、自分の判断で現場を任されるとか。
トラブルがあったときに、どうにか対応策を考えて、なんとか収めることができたとか。
そういう場面には、自分なりの手応えというか、「やってよかったな」と思える何かがあります。

だから、自分にとっての「かっこいい」は、スマートさとか見た目じゃなくて、そういう日々の中で少しずつ感じられるものなんだろうな、と思っています。

だからこそ、本当に業界の魅力を伝えたいのであれば、「かっこいい」という言葉を使う前に、もっと具体的な部分を伝えていったほうがいいのではないかと思うのです。

■ 弊社の仕事の実際と、向いている人

電気工事というのはひとことで言っても、やっていることは会社によって全然違います。弊社の場合は、決まった作業を淡々と繰り返すというより、いろんな現場で、さまざまな内容の依頼に対応していくスタイルです。

当然、その分負荷もかかりますし、楽ではありません。スケジュールが詰まっていたり、急な変更があったりすると、それなりにストレスもあります。時間的にも、毎日定時で帰れるわけではないですし、予定通りに休みが取れないこともあります。

ただ、個人的には、そういう環境のほうが性に合っていると感じています。

同じことを繰り返すより、毎回ちょっと違うことに対応するほうが面白いと感じますし、トラブルや無理難題に直面しても、なんとか乗り越えたときの達成感は大きいです。それが続けるモチベーションにもなっています。自分で考えて動く余地がある仕事のほうが、自分には合っているんだと思います。

ですので、安定した働き方を重視したい方にとっては、正直向いていない部分もあるかもしれません。
一方で、いろんなことにチャレンジしてみたいとか、多少バタバタしても変化があったほうが楽しいという方には、こうした仕事も合っていると思います。

■ 「仕事がなくならない」ことが目的ではない

「AIが進んでも、私たちの仕事は消えない」というフレーズもよく目にします。
業界の将来に不安を抱かせないように、あるいは誇りを持ってもらうためのメッセージとして発信されているのだと思いますし、その意図はよく分かります。でも、自分としては、もう少し違った考え方をしています。

仮に将来、AIや新しい技術によって電気工事の仕事が大きく変わったり、今とは違うかたちで代替されたりすることがあっても、それは決して悪いことではないと思うのです。むしろ、それは社会がより良く進んでいるということだと思います。

たとえば、今まで人の手でしかできなかった作業が、より安全に、より効率的に進められるようになるなら、それは歓迎すべき変化です。現場で働く人たちの負担が減ったり、危険が回避できたりするのであれば、それは技術の進歩によって得られる大きなメリットだと感じます。

だから、「この仕事はなくならないから価値がある」というよりも、
**「社会のニーズに合わせて、自分たちの役割が変わっていくことは自然なこと」**として受け止めています。

今の自分たちの仕事が必要とされている間は、責任を持ってしっかりと向き合う。
でも、もしその必要性が将来的に変わるのであれば、その変化に抗うよりも、柔軟に受け入れて次の役割を探していくほうが、健全なんじゃないかと思います。

■ 電気工事士の役割と、仕事全体への向き合い方

電気工事士として働いていて感じるのは、「この仕事にはこの仕事にしかできない役割がある」ということです。
誰かの暮らしや仕事を支えるインフラの一部を担っているという実感は、やはり大きいですし、それがやりがいにもつながっています。

ただ、それは別に、電気工事士だけが特別だという意味ではありません。
どんな仕事にも、それぞれの立場で社会に必要とされる役割があると思います。

みんながそれぞれの現場で、自分のやるべきことに責任を持って取り組んでいる。
そういう状態こそが、健全な社会のかたちじゃないでしょうか。

電気工事士としての誇りを持つことは大事だと思いますが、それは「他の仕事より優れている」というような比較ではなく、「自分が果たせる役割を、自分なりにきちんとやっていく」という姿勢の中にあると思っています。

これからも、仕事の内容や求められることが変わっていく可能性はあります。
でも、どんなかたちになっても、「今、必要とされていることに応える」という気持ちだけは、大切にしていきたいです。

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