法人が知っておくべき電気トラブルの初動対応|店舗・工場で慌てないために
店舗や工場、オフィスなどの現場で、突然電気が使えなくなると、業務は一気に止まってしまいます。照明が消える、機械が止まる、レジが動かないといった事態は、売上や生産に直接影響するため、担当者にとって大きなストレスになります。
こうした電気トラブルは、完全に防ぐことは難しいものの、発生した直後の「初動対応」を知っているかどうかで、被害の大きさや復旧までの時間は大きく変わります。この記事では、法人の現場で電気トラブルが起きた際に、まず何を考え、どう行動すべきかを、電気工事の視点からわかりやすく解説します。
法人の現場で多い電気トラブルとは
家庭とは異なり、法人の現場では電気設備の規模や使用状況が大きく、トラブルの内容も複雑になりがちです。まずは、よくある事例を把握しておきましょう。
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ブレーカーが落ちる・復旧しない
もっとも多いのが、突然ブレーカーが落ちてしまうケースです。一度は戻せても、すぐに再び落ちてしまう場合や、そもそも復旧しないこともあります。これは一時的な使いすぎだけでなく、設備の劣化や容量不足が原因になっていることも少なくありません。 -
一部の設備だけが使えなくなる
照明は点くのに特定の機械だけ動かない、あるエリアのコンセントだけ使えないといったトラブルも、法人現場ではよく見られます。分電盤内部の不具合や配線の異常など、専門的な原因が隠れていることがあります。 -
焦げ臭い・異音・異常な発熱
電気設備から焦げたような臭いがしたり、普段聞かない音がする、触れていないのに壁やコンセント周りが熱を持つといった症状は、非常に危険なサインです。火災につながる恐れもあるため、特に注意が必要です。
電気トラブル発生時にまずやるべき初動対応
トラブルが起きた直後は、どうしても慌ててしまいがちですが、まずは落ち着いて行動することが重要です。
人命・安全の確保を最優先にする
最初に考えるべきは、人の安全です。煙や異臭がある場合は、無理に作業を続けず、必要に応じてその場から離れる判断も必要です。感電や火災のリスクが少しでもある状況では、業務より安全を優先します。
無理に復旧させようとしない
ブレーカーが落ちたからといって、原因を確認せず何度も入れ直すのは危険です。一時的に動いたとしても、内部で異常が進行している可能性があります。現場判断での「とりあえず復旧」は、被害を拡大させる原因になります。
影響範囲を把握する
全体停電なのか、一部だけの不具合なのかを確認することも大切です。どの設備が使えず、どこまで影響が出ているのかを整理することで、その後の対応がスムーズになります。
社内で確認しておくべきポイント
専門業者に連絡する前に、社内で整理しておくと役立つ情報があります。これらを把握しておくだけで、原因特定や復旧が早くなることがあります。
トラブル発生のタイミングと状況
いつ、何をしている時にトラブルが起きたのか。特定の機械を使い始めた直後なのか、通常業務中なのかといった情報は、原因を探る重要な手がかりになります。
最近の設備変更・機器増設の有無
新しい機械を導入した、レイアウトを変更した、電気を多く使う設備を追加したなど、直近の変化があれば必ず確認します。電気容量が追いついていないケースは非常に多いです。
停電か、設備側の問題か
周囲の建物も停電しているのか、自社だけなのかを確認することで、外部要因か内部要因かを切り分けることができます。
自社対応と専門業者対応の境界線
法人の現場では、「どこまで自社で対応してよいのか」を誤ると、大きなリスクにつながります。
自社で確認してもよい範囲
ブレーカーが落ちていないかを見る、電源が入っているかを目視で確認する、といった範囲にとどめるのが基本です。工具を使った作業や、分電盤内部に触れる行為は避けるべきです。
必ず専門業者に任せるべきケース
原因が不明なまま復旧しない場合や、異臭・異音・発熱がある場合は、迷わず専門の電気工事会社に連絡する必要があります。無資格での作業は事故や法的責任につながる恐れがあります。
電気工事会社に早めに相談するメリット
電気トラブルは、「直れば終わり」ではありません。早めにプロに相談することで、さまざまなメリットがあります。
業務停止時間を最小限にできる
原因を的確に判断できるため、無駄な試行錯誤が減り、復旧までの時間を短縮できます。結果として、売上や生産への影響を抑えることにつながります。
再発防止まで含めた提案が受けられる
単なる修理だけでなく、なぜトラブルが起きたのか、今後どう対策すべきかまで含めた提案が受けられるのは、専門業者ならではです。
設備全体の見直しにつながる
今回のトラブルをきっかけに、電気容量や配線計画を見直すことで、将来的なトラブル予防や業務効率の向上につながることもあります。
まとめ|トラブル時こそ冷静な初動対応を
法人にとって電気トラブルは、単なる設備不良ではなく、業務や経営に直結するリスクです。だからこそ、発生した瞬間の初動対応が非常に重要になります。
安全を最優先にし、無理な復旧をせず、必要な情報を整理したうえで専門業者に相談する。この基本を押さえておくだけで、被害は最小限に抑えられます。いざという時に慌てないためにも、信頼できる電気工事会社を日頃から把握しておくことをおすすめします。

